第15回宇都宮エスペール賞
―藤原彩人展―

2023年4月30日[日]~ 6月18日[日]

伊藤遠平展


2001年度に創設された宇都宮エスペール賞は、宇都宮市に在住しているか、活動拠点がある等、本市にゆかりのある芸術家のうち、芸術の創造活動が顕著で、今後の活躍が期待できる方1名に贈るもので、賞の授与により、展覧会を開催するなど受賞者を支援・育成することで、芸術文化の振興を図ることを目的としています。
この「エスペール」という言葉は、フランス語の"J'espèrer"―「私は期待する」に由来しており、芸術家の今後の展開を応援しようという思いが込められています。2020年度の第15回エスペール賞は、ギャラリー関係部門(美術、文芸、茶華道、その他)の分野で公募し多くのご応募をいただいた中から、藤原彩人氏が受賞しました。
藤原氏は1975年に京都市に生まれ、栃木県の益子町で育ちました。2003年の東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了後から本格的に作品発表を重ね、抽象と具象を自在に行き来しながら、一貫して、現在に生きる人間のあり方を追求した人物像を手掛けてきました。本展では、近年の代表作である《像化/台化―軸と周囲―》シリーズ、日々イメージの表出を目的に制作した約200点のドローイングや手びねりで制作した500点の像、さらに本展のための新作もあわせてご覧いただけます。

藤原彩人

1975年京都府生まれ、栃木県出身。2003年東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。2007〜08年文化庁新進芸術家海外研修制度研修員としてロンドンに滞在。近年の主な出品展覧会は、2022年「Articulation―区切りと生成―」小山市立車屋美術館(栃木)、「AGAIN-ST ルーツ/ツール 彫刻の虚材と教材」武蔵野美術大学美術館・図書館(東京)、2021年「軸と周囲―姿としての釣り合い―」gallery 21yo-j(東京)、2022年「インクルーシブ・サイト―陶表現の現在」千葉市美術館などがある。現在、東京造形大学美術学科彫刻専攻領域准教授、宇都宮大学共同教育学部非常勤講師。「人の形」を表現の支持体とし、相似的な視点から循環や流動をテーマに、人間と自然、物質と空間、光と影、軸と周囲といった様々なつながりや関係性を、現代の事象と照らし合わせ、陶素材を用い「像/彫刻」にしている。

開館時間 午前9時30分 ~ 午後5時 (入館は午後4時30分まで)
休館日 月曜日(5月1・8・15・22・29日、6月5・12日)
観覧料 企画展「とびたつとき 池田満寿夫とデモクラートの作家」またはコレクション展のチケットにてご覧いただけます。
主催 宇都宮市、宇都宮市教育委員会、宇都宮美術館

関連イヴェント

講演会「人物彫刻のゆくえ」
5月20日[土]午後2時~午後4時 ※申し込み不要
ワークショップ 手びねりでイキモノを作る 一握りの粘土からイメージを広げよう
5月27日[土]&6月17日[土]午後2時~午後4時 ※事前申し込み制
藤原彩人と担当学芸員によるギャラリートーク
5月14日[日]、5月21日[日]、6月4日[日]午後3時~
※申し込み不要

《立像 / 2014B 01.03》
施釉陶
2014年
撮影:神藤剛

《図・像化―雨の行方―》
施釉陶、トタン板
2019年
撮影:加藤健